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壊れ朽ちて堕ちる

人殺し。
首を落とし。
内蔵を抉り。
引きずり倒し。
垂れる肉。
突き出る骨。
滴る体液。
悲痛。涙。うめき。叫び。
堕ちる。

地獄無くして幸せ無し。
そんなことは分かってる。
いっそ誰からも否定されたいぐらいだ。
生きる気力を失いたい。
下手に足掻こうとする自分に反吐が出る。
目玉をえぐり出すような。
神経を一本一本、じりじりと切り落とすような。
ドロドロした。醜さを。

自分がいかに不要な存在か。
証明できないことがつらい。

あぁ。




そんな。




みたいなぁ。

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生きて何をするのか


言わなければ。何かしなければ。
何も、変わらない。
それは無駄なこと、あるいは傷付けてしまうことで。
平和に反した何かなのだろうけど。
「黙るな。言え」と言われたなら。
変化を求めるのなら。
オレはこの平和を壊さなければならない。
自分の中にある、正しくない正しさを。
吐き出すしかない。

どうして変化を求めるのか。
相手のことなのなら、本当の理解はできないとして。
自分だ。自分がどうして変化を求めてしまうのか。
何を伝えたくて、言葉にしてしまうのか。
きっと。
確かめたいんだ。
自分に見えている世界を。自分が思う世界を。

こういうものじゃないのか?
こういう意味じゃないのか?
貴方は笑っているが、そのせいで泣いている人がいる。
貴方は泣いているが、そのおかげで笑っている人がいる。
分かっていると思っていたが、本当は分かっていない。
分かっていないと思っていたが、本当は分かってる。
そのズレを感じて。それを口にして。
どこかで正そうとしてる。どこかで一つにしようとしてる。
きっと、オレがやろうとしていることは、そういうことだ。

でも、それでいい、というわけじゃない。
すべてがもし、一つにまとまって。
誰もが納得し、誰もが理解し合う。
そんな世界になってしまったら。
きっと喜びも悲しみもなくなってしまう。
オレが好きな可能性に溢れた世界が、なくなってしまう。
違う。そうじゃない。
オレが思う正しさは正しさじゃない。
だから。だから・・・

オレが思う世界は、本当の世界じゃない。
オレが見ている世界は、本当の世界じゃない。
だから、オレはこの世界に対して、何かをする権利は、ない。
・・・いや。
世界そのものは、それを許してはくれていない。
オレを引き込んで。オレを巻き込んで。
その世界にオレが存在するように、大きな力が働いてる。
この世界で、オレは生きてる。
世界は。本当に。オレに何を求めているんだ。
微かに笑う気配がする。
その細い細い糸を辿るように、耳を澄ませる。

無限の可能性が存在するのは、無限に存在があるからだ。
世界は広い。
でも、どんなに広くても、その中には確実に、オレがいる。
オレがオレでいなければ生まれない可能性がある。
オレという選択肢が、確実に、存在できている。
だから勘違いしてはいけない。
オレが世界になることはない。でも確実に一部であることを。
本当に。本当に。理解しなければならない。

世界。
世界には、理想も夢も正しさも、存在しないんだろう。
平和になるときはなって。戦争になるときはなって。
自然のバランスが崩れたり。そうでなかったり。
文明が生まれたり生まれなかったり。
人が存在したりしなかったり。
それ自体は、あるがまま、いろんな可能性を秘めていて。
世界はそのすべてを受け入れるだけの大きな器を持っている。

だからきっと。
世界はオレに何かを求めてるわけじゃない。
オレという存在そのものを見て、笑ってる。
オレがオレとして、自我を持ち、考え、存在していることを。
笑って見てる。
でも、悲しむこともある。
消えようとする度に、連れ戻そうとする。
どんな形であれ、生きていることこそに可能性が生まれる。
そういうことなのかもしれない。

世界は。
可能性が深まっていくことを、喜んでくれるんだろうか。
分からない。でも。
そう考えるオレを見て。
優しく、楽しそうに笑っている。気がする。
オレがそう思っているだけかもしれない。
でも。心が和む。深く思う。
好きだ。好きなんだ。
好きなんだよ。ごめんね。

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呑まれながら


グググ、と。
何かを掴んで離さない自分がいる。
何かに振り回されて、それでも何かにしがみついてる。
泣きそうになりながら。
それでも、手放すこともなく。
どうして手を離さないのか、自分でも分からないまま。

「おい」
と、声がする。その手を掴む、誰かがいる。
よく分からない。何も答えが導き出せない。
きっとすべては無意味な妄想なんだろう、とは理解しているのに。
その声は鮮明で、掴む手は力強い。
オレは、どうしたいんだろう。
かけられる声に、意識を呼び戻されては、
何かに流されそうになっていく。
どうでもいいんじゃないか、と。
微かに思いながら。

どんなことをしたって、きっと無駄なんだ。
そう思いながら、それでもしがみついてる。
自分のことですら分からない。
分からない・・・

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共有できる世界の在り方


おもしろい。すごく。おもしろい。
元々は自分が発した言葉なのに。
その中にあった意味をちゃんと拾ってくれる。その意味を考えてくれる。
自分が言葉に施した仕掛け・道を、誰かがちゃんと歩いてくる。
言葉が自己満足で終わらない。
ちょっと、嬉しい、かもしれない。

あれもこれもそれもそうだ。







いつだってそうだ。
どんなに意味を込めた文章を書いたって。
どんなに意味を込めた絵を描いたって。
そこには自分しかいない。独りよがりでしかない。
「自分はこういうつもりで書いたんだ」なんて。
口にしなければ誰も寄って来ない。
でも、無理矢理引き込みたくもない。
だから待つ。
誰かがオレの用意した意味に入ってくる瞬間を。

それが、どうだろう。
元々の世界を、みんなでずっと見て来たからだろうか。
その世界のことを言葉にしても、その意味を理解してくれる。
奥底まで届かなくても、少し奥へ進んでくる。
まるで悪ガキのような笑いをしたくなる。
「さあどこへ行く?どう考える?どう思う?」と。
そうなってくると、思える。
あぁ、誰かと同じ世界を見て、そこから自分勝手な世界を創れば、
誰かは興味を持ってくれるんだな、と。

やっぱり。
褒めてもらえるより、よっぽどいい。
評価されるより、誰かに理解され、
誰かの選べる道が増える瞬間が、一番嬉しい。
明日は多少、自己中心的な話をしてもいいかもしれない。
そう思うと、楽しくなってくる。
まあ、自分だけだろうから、自重する瞬間を忘れちゃいけないけど。

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抗えない何か


すれ違い。見る世界が違う。
それは、分かってる。
でも、だからって、突き放していいわけがない。
触れられる。感じられる。考えられる。
そんな中で、見つけられるものだってあるはずだ。

すぐそばで耳を傾ければ、聞こえてくるものがある。
すぐそばで手を伸ばせば、触れられるものがある。
「教えて」と言えば、それは答えてくれる。
遠くへ、遠くへ、意識が馳せていく。
いろんな発見がある。いろんな思いが巡る。
そのすべてを受け止めたい。
そう思う。


分からないことがあり過ぎて。
求め出したらキリがなくて。
その貪欲さに怯えて。諦めたくて。
分かっているのに。
自分の中で自分の神がジッとこっちを見ていて。
その視線を感じるだけで、何かに駆り立てられる。
自分の中で、何かが疼き出す。

大きな大きな何かが、自分の中で広がって。
まるで自分が、大きな存在となっていくような錯覚。
分かってる。自分は本当にちっぽけな存在だ。
だからこそ、これは錯覚で。
釣り合わない。
自分が自分でありながら、自分でなくなっていく。
そうやって「自分はもう自分ではない」と思おうとすると。
その意識そのものが、神に引き寄せられていく。
「認めろ」といわんがばかりに。
逃げ道を断たれていく。

大きな何かが、自分に深く深く絡まっていく。
抗えない。振り払えない。グルグルと、自分の中を巡る。
神が優しく微笑んでいる。「怯えるな」と聞こえてくる。
でも。どうしても。納得できない。
どんなに必死になったって。どんなに苦しい目にあったって。
それ自体は無意味で。自分は無意味なことしかして来なかった。
もっと意味のあるものがあるはずだ。
もっと価値のあるものがあるはずだ。
それこそが大きなもので。愛されるべきもので。
オレなんてものは、ゴミなんだ。

ほら。おかしいことばかりだ。
神?何を言ってるんだ。
オレ?仮にも女がオレなんて言うな。
なんだこの文章は。気持ちの悪い。
こんなものが評価されていいはずがない。
認められていいはずがない。存在していいはずがない。
分かってる。分かってるんだ。
でも。どうしても。振り切れない。
何かが意志に反して溢れ出て、絡まっていく。
それ自体が、悲しい。

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