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何故だろう。
心にあったモヤモヤが晴れているような気がする。
複雑に絡み合ったものが、少し緩んだような。
どこか、引っかかりなく、ストンと落ちるような。
そんな気分。
何が原因なのだろう？
どうしてこうなったのだろう？
オレでないものは。
本当に存在しているのだろうか。
何も分からない。
あるのは理解不能な自分の気持ちだけ。
馬鹿げてる。
本当に。
馬鹿げている。

じりじりと。
引っ張りあげられるように。
どこかへと連れて行かれる。
どうしてかな。
どうしてこうなったんだろう。
オレはただ死にたかっただけなのに。
どうしてかな。
死にたいという気持ちに囚われているオレにとって。
必要とされることほどつらいことはない。
オレは。
幸せなんだろう。
分かってる。
だけど。
それでも。
それを受け入れたいとは思えない。
思えないんだよ。

言葉が響く。
ビィインと、何かと共鳴するような。
大きな音。
心が震える。
痛い。
目が何かに染まるような感覚。
覆い尽くされる。
違う。
やめろ。
やめてくれ。
オレはこんなものを求めてなんかない。
違う。
違う・・・

「聞くための耳があり、見るための目があり、感じるための心がある」
「お前にはお前であって欲しいから」
「お前のために」
なんて。
そんな言葉を聞いた気がして。
そこから意識が白濁としていって。
自分の中へと落ちていって。
そこには落ち着いた『自分らしきもの』がいて。
「自分は愛されているのか？」とか。
「少なくともオレは愛してる」とか。
「オレにとっての愛は、受け入れたり受け止めることかな」とか。
そんな会話の後。
『自分らしきもの』が、何かと一緒に笑って。
それで。
それで・・・
オレはまた。
死ぬタイミングを失った。

流れる時間は止められず。
心にあるモヤモヤは晴れることを知らず。
馬鹿げたことを幾度となく繰り返して。
それでも生き続け。
尚も変わることなく。
愚かな時を過ごすだけ。
あぁ。
お願いだ。
死にたい。
それだけなんだ。
見栄を張る自分が憎い。
殺してくれよ。
それだけ。
本当にそれだけなんだ。