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きっかけは、とある年の正月。
近くの大きな店でビンゴ大会をやっていた。
毎年恒例だから「またやるってさ。いこか」と家族全員で行った。
その年の景品は１位がテレビ。２位がドリキャス。
ドリキャス欲しいなと言いながら数分後。
・・・姐がビンゴ。見事ドリキャスゲット。
調子に乗って背中を叩いたらドツき返されたのを覚えてる。
それから数日後。お父さんがソフトを何本か買ってきた。
その中にはソニアドのインターナショナルがあった。
生まれて初めてソニックのゲームをやった。
どうも昔はお父さんがマリオをやっていて自分には難しかった。
ああいうスライド式のゲームは大人しか出来ない難しいゲームなのかなと思っていた。
でもソニアドは３Ｄ。話もステージも面白かった。
特に町の中を歩くのが楽しかった。
・・・このときは「とりあえずクリアはしたいな」と他のゲームと同じ感覚でやっていた。
数年後。ＣＭでソニアド２のバースデイパックが発売されることを知った。
１が面白かったので発売期間中に買った。この時やってすっかりハマってしまった。
ソニックのゲームは他のゲームと違ってキャラが動物。
人外な行動がすんなりできる。みんな個性的で好き。
特にソニックの性格が好きになった。
まっすぐな性格で、時にはみんなと反発しちゃうけど、結局世界を救っちゃう。
本人はそんな気はまったくないけど、みんなに信頼されて誰よりも頼もしい。
足は誰よりも速くて、ジャンプ力もすごい。
・・・好きでもあったけど、憧れた。
「かっこいい」とか「かわいい」とか、人に対して思ったことは無かったけど、心底ソニックはかっこいいと思った。
自分も・・・そうなればいいなと思った。
よく学校で耳にした。
「ゲームのし過ぎで現実世界と架空の世界の区別がつかなくて事件が起こるときがある」
わかってるよ・・・現実にはありえないって。
でもいいじゃない。憧れるぐらい。そうなりたいと努力するぐらい。
ソニックに実際に会ってみたい。ソニックたちの世界に行ってみたい。
ありえないよ。そんなこと。だから思うだけにしておく。
今の世界に生きている限り、自分は死ぬまで人間だよ。死んでも人間かもしれない。
とにかく今は人として生きていよう。
人をやめたくても、人を憎んでも、人を嫌っても、何を望んでも。
「何があっても自分の道を突き進め」
・・・ああ、そうだね。自分はソニックじゃない。ソニックの世界の住民でもない。
自分として、自分の道を生きていこうと思う。
・・・誰にも指図されたくない。
ただヒントとして受け取って行きたいと思う。
だからキミも自分の道を生きつづけて欲しい。
そう思う。


ソニック・ザ・ヘッジホッグよ、永遠なれ・・・