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最初から何もない。
あったとしても、それが何かを知らない。
そもそも『知る』ってなんだ？
『ある』ってなんだ？
考えれば考えるほど分からなくなる。
そうやってグルグルグルグル考え出すと。
そばで呆れ笑う気配。
否定も肯定もしない、確固たる存在。
しがみつきたくなる。頼りたくなる。
でも何もしてくれない。というか出来ないみたいだ。
ただ、そこにいてくれるだけで落ち着ける。
まるで自分の住む星。自分の家。
どんなに遠くに行って、何もない場所で泣いても。
ずっと待っていてくれる。だから帰れる。
なにもないという不安が安定する。安心する。
あぁ。
そこが原点。そこが中心。
居心地がいい。