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思い浮かんだ疑問の答えを求めて、自分にひたすら問いかける。
自分の中にある、自分自身のはずなのに理解できないものへ、ひたすら問いかける。
答えろ、答えろ、と、押し迫るように。
理解できないようなものじゃない。
むしろ単純過ぎる。
矛盾があってぶつかっているだけ。
いや、矛盾と言うよりも、何を優先すべきか、分かっていない。
どちらの思いも嘘ではなく、どちらの思いも本当は捨てたくない。
そもそもそれを矛盾だと感じていることが間違いなのだろうか。
そんな気もする。

足りない。
明らかに何かが足りない。
ただ、それを手に入れてどうなるんだろう。
確かに答えを求めている自分はいる。
でも、答えが出たところでどうなるんだろう。
それ自体に意味がない気がする。
それ自体に価値がない気がする。
・・・価値？
価値って何だ。
違う。もしかして、あぁ。
世界には価値あるものがないのかもしれない。
最低限、絶対的尺は存在していない。
仮で与えられた価値はあったとしても、
決して数値や天秤で測れるような代物じゃない。
ある時は何かに必要なものとして。
ある時は入手困難、希少として。
ある時は自分の糧として。
いろいろある。

でも、オレにはない。
そんな風に思えるようなものがない。
オレにとって、価値あるもの、はない。
かといって、無価値とは違う。
すべてが必要なものであり、不要なもので。
すべてが希少であり、ありふれたもので。
すべてが大切であり、ゴミであると思えるから。
オレは、その、ありのままを、見ていたい。
そう思えるから。

じゃあオレはオレをどう見てる？
表面的に、オレはオレを無価値だ決めつけてる。
理由は、何も知らないから。
何かをする能力があるかもしれない。
ただ、それを制御できない。
それが何なのかを理解していない。
求められたものを提供できるような媒体じゃない。
だから無価値だ。
でも、自分はどこかで、自分の価値を見出してる。
やろうと思えばできる。そういう努力ができる。
そのために足掻くことができる。疑問を見つめ考えられる。
そんな自分をどこかで大事にしたいと思っている。
それが主観だということを理解しているけど。
どこかでそう思っている。気がする。

自分が大事にしたいと思うものを、大事にしたいとは思えない。
それはあってはいけないことだと思ってる。
大事にしたいものほど、捨てなければいけなくて。
もっと、もっと、違うものを、目に焼き付けて、探さないといけない。
そう思う。
だから何も大事にしようと思えない。
大事にしてはいけない。
だから、自分を大事にしたいだなんて、言語道断。
ダメだ。ダメなんだ。いらないんだよ。お前は。