ブログ

遊びとは何か。ゲームとは何か。
その定義は難しく。
絶対的事実の元で語られ、人の感覚で
論じることを許されない数学的論文では、
「面白い」を事実として伝える方法が
確立されていない。多分。
故に面白いゲームを作る技術は今も確立されず。
面白さを保証されたゲームもなかなか開発されない。
面白そう、が、面白いに繋がるとも限らない。
面白さ保証するために過去に頼れば、
結果、続編や移植作を作らざる負えない。

まあ、ぶっちゃけ。
何が面白いか、なんて
個人で違うのだから、結果を追いかけて
推測する域を出られないんだろうな。
まるで自然災害のように。
予測できない。
常に「創る」のだから。
予想できるようなものは。
「創る」に値しないんじゃないか？

いや。
そんなことを言いたくて
こんなことを言い出したんじゃない。
考えるべきは根底にある概念。
オレは思う。
ゲームをゲームにするのは。
「面白い」を創っているのは。
クリエイターじゃない。
プレイヤーだ。
クリエイターが創っているのは。
あくまで遊ぶことができる「世界」。
「面白い」を創ったことがない人に。
そんな「世界」が創れるだろうか？
それは、分からない。

オレをいろんなゲームにハマらせた張本人に。
オレはよくイライラさせられた。
その人は、ゲームの腕は確かなのに。
メインシナリオを進めるどころか
サブイベントも。戦闘すらやらず。
ひたすらフィールドをウロウロし続けていた。
壁に向かって数十分突き進んだり。
連続ジャンプ無意味にするだけする。
バグ探しでもしているのか、と疑ってしまうほどに。
ずっとずっと、そうやって無意味な行動をし続ける。

当然、オレもその人も当時は小学生。
バグ探しなんてやったって、笑いのネタでしかない。
繰り返す無駄な行為も。
イライラから逸脱した瞬間、爆笑に変わる。
変なグラフィック。変なポーズ。
変なモーション。一瞬見える何か。
意味もなく発見する何かの発生の規則性。
それだけでそのゲームの価値観が変わる。
自分でルールを作り上げて、
ウロウロするだけだって、段々楽しくなってくる。
イライラしていたはずなのに。
応援したくなってくる。

そう。
ハードを買ってもゲームはできない。
ソフトを買ってもゲームはできない。
機材を揃えて、電源を入れたって。
それだけじゃゲームにはなれない。
プレイヤーが操作し始めて、
そこで初めて、デジタルなゲームは成立する。
それにデジタルな話だけじゃない。
アナログだってそう。
例え専用のカードやボードなんかがなくたって。
遊べるゲームは存在する。
それをゲームに仕立て上げるのは。
遊ぶ本人だ。
人生を創るのは、神じゃない。
きっかけを与えてくれたのは神だったとしても。
人生そのものを作り上げているのは、自分だ。


なぁ。
「面白い」は共有するものか？
「面白い」と感じるのは自分じゃないのか？
そりゃあ万人受けするものもあるし。
それを価値だと見る世の中だってある。
でも。それでも。
「面白い」と感じるのは。
他人じゃない。自分自身だ。
面白いと思ってもいないものを「面白い」と言うのは。
悲しいこと、じゃないだろうか。
これも、個人的な感情だろうか。

どうしてだろう。
最近、何故か、悲しい。
何かが燻る。
他人への要望、とでも言うのだろうか。
誰かを縛り付けたい欲望かもしれない。
訴えか？願いか？そうかもしれない。
誰に何を言うのやら。それすら分からない。
オレは。何も創りたくない。
創っても。創るために何かを壊すだけだ。
出来上がった何かも。
自分が嬉しい、楽しいと思えばそれで終わりだ。

・・・きっとオレは。
自分のコントローラーを投げ捨てたいんだろう。
このゲームをやめたいんだろう。
ルール、設定、ステータス諸々に縛られたこのゲームに。
夢を抱き過ぎたんだろう。
悪いのは。
オレなんだ。
このゲームをクソゲーにしたのは。
オレなんだ。