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自分ですら自分を知らない

風邪をひいてる、ってのもあるが。
それ以上に。急に心臓が痛くなる。
いわゆる発作。
でも軽く笑って誤摩化す。
まだ誰にも言ってない。
メンバーにも。親にも。
もうすぐ死ねるんじゃないか、って。
ちょっと嬉しくなる。

「死ぬな」と。
今まで何人に言われただろう。
その理由のすべてを、今まで一度も理解できたことがない。
いや、理解できたとしても。
反抗したくなるような理由しか言われて来なかった。
理由を聞いたところで、望んで生きたいと思えない。
マナー、常識、法律。その辺りのせいで。
「大丈夫。どうせ死ねないし」と笑って返すしかない。
オレは別に誰かに迷惑をかけたくて死にたいんじゃない。
迷惑をかけるから、死にたいんだ。

とくに後悔する要素もない。
十分に幸せだ。どうしようもないほどに幸せだ。
とくに目指す場所もない。
夢という夢もない。あるのはその場限りの欲望だけ。
満たされては枯渇して、満たされては枯渇する欲望だけ。
自分のことなんか好きじゃない。むしろ嫌いだ。
だから死のうとしたって、止めようと思わない。
死ねばいいじゃないか、としか言わない。
崖の上から突き落とすのなら、
なんの抵抗もせず、重力のままに、谷底へ落ちていくだろう。

フッと。目を閉じて、死を思う。
涙は出る。でも怖いとは思わない。
どちらかと言えば、安心するような感覚。
唯一、自分にできることを、実感できる。
それでも涙は出る。
心のどこかから、何かが聞こえてくる。
醜い欲望の声。
まだ生きて、まだ壊したい、欲望の声。
甘い甘い言葉を漂わせて、迷わせようと、後悔させようとする。
そんな言葉に対して首を横に振って。死を思う。

欲望を無視し続けた先。
大きな何かが、そこにいる。じっとこっちを見ている。
聞き取れない、低い刺さるような声に、意識を乱される。
それでも、もがくように自我を保とうとする。
そのうち近付いてくる。それでも無視する。

「なんのために死ぬのか」

ふと、疑問がよぎる。
でもぶっちゃけ、もう理由なんかどうだっていい。
死ねたらなんだっていい。
自分にどんなにすごい能力があろうが、可能性があろうが、
そんなものに期待しようとは思わないし、見たいとも思わない。
死ねればなんだっていい。
怯えと言われようが、負け犬と言われようが、構わない。
もう、どうだっていい。

「この人生で自分は自分になれたのか」

ピン、と。声が聞こえて、何かが張った気がする。
苦しくなる。悲しくなる。
自分は自分にはなれなかった、と。
心のどこかから聞こえる。涙が零れる。
でも、そんなことをしたところで、意味はない。
自分が自分になってどうなるのか。
もしそんなことを求めるのなら、
この世で家畜、道具として活かされて死んでいった命はどうなる。
向こうの方がよっぽど哀れで苦しいはずだ。
それならむしろ、オレが死んだ方が誰かが救われるだろう。
それは事実だ。

「なんのために生まれたんだ」

手が震える。というか。
何かに手を掴まれている、というか。
何かに乗っ取られつつある、というか。
とにかく鬱陶しい。
振り切ろうとすればするほど、
絡み付くように、自由が奪われていくような。
だからもっとしっかりしなきゃいけない。
オレはただ死にたいんだ。

グッと。胸に指を突き立てられる。
自分の中で揺らいでいる気持ちを感じる。
でもそれは別に、死にたくない、という感覚じゃない。
かといって、死にたい、という感覚でもない。
愛したい、のかもしれない。何かを愛しく感じる。
でもその愛しい何かは、酷く抽象的で、形を成していない。
まあどうだっていい。
死にたいと思っている確固とした気持ちは変わらない。
突き立てられた指が、そのうち心臓を貫いてくれるんだ、と。
淡い期待を抱くほどに。

なのに。
段々と、突き立てられた指の周りで
揺らいでいた気持ちが、大きくなっていく。
愛しい。何かが、愛しい。心の中が熱くなっていく。
自分の中で大きく渦巻いていく。
それでも、死にたい気持ちは消えない。
というか、死にたい気持ちが、それそのものなのかもしれない。
愛しいから、死にたい。
表面だけしっかりとしていた、死にたい気持ちが、
内側から確固たる気持ちになっていく感じ。
役立たず、迷惑、なんて死ぬ理由になりそうなものではなく、
死ぬ理由になりそうもない気持ちが大きくなっていく。
それでもまがいのない気持ちに嘘がつけなくなっていく。

世界が好きだ。
壊したくない。汚したくない。だから死にたい。
ぐるぐると回って、訴え出す。
突き立てられた指の周りから、溢れそうになる。
途端。
指を勢いよく離される。
それにつられて、気持ちが溢れ出した。
謝りたいような。泣きたいような。縋りたいような。
怖いような。苦しいような。悲しいような。
最後に諦めたい気持ちが零れる。
自分が、自分であることを、諦めたい気持ち。
倒れて、立ち上がれなくなる。力が入らなくなる。
涙は零れるものの、なんだかどうでもよくなる。
もういい、と自分の口から言葉が零れる。

自分が変なのは知ってる。おかしいのも、知ってる。
こんなことを考えてる、思ってる自分の頭は狂ってる。
だからこそ、どうだってよくなる。
デフォルトで狂っている自我を保つことに嫌気が指してくる。
だから死にたい。
目の前にいる何かに意味もなく訴える。
死にたいなら勝手に死ねばいいのに、と自分で思う。
そうだなぁ、と自分の中で、思う。
そんな気持ちを、目の前のそれに見抜かれている気がしてならない。
でもだからって、何かが変わるはずもない。
のに。

どこかから、何か反応して欲しくなって、
何か言って欲しくなってくる。
この気持ちをどこか納得いく形で
変えて欲しい、助けて欲しい、と思えてくる。
でもそれが溢れることはなく、自分の中で押し殺されていく。
絶望したい、諦めたいんだ、と。繰り返していく。
この繰り返しの中で、自分が壊れていく。
助けを求めて誰かを壊し、絶望を求めて誰かを壊す。
馬鹿馬鹿しくて仕方がない。
もっともっと自分が嫌いになっていく。

それでも、何かはそこにいる。
ずっとこの馬鹿を見つめてる。
何かを、待っている。
そう感じた後、心にぼやっと何かが浮かぶ。
甘やかす感じではない、暖かさ、かもしれない。
瞬間、殺伐とした自分の気持ちが穏やかになっていく。
どうすればいい?と。問い始める。
どうすればいいと思う?と。心に浮かぶ。
分からない。どうしたらいいかなんて。

黙っていると、スッと触れて見つめてきた。
穏やかに思考が巡っていく。
自分が何かを望んでいる。
そんなもの無意味だ、そんなもの望んでどうする、と。
いつものように否定しかけて、引き戻される。
心に何かが浮かんで。
呼ばれるかのように、意識が遠退く。
手を伸ばせば届く位置にソレを感じながら。
自分の中で、何かを探す。

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