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ブログ日記のようなものPAGE | 508 507 506 962 505 504 503 963 502 501 500 | ADMIN | WRITE 2008.07.08 Tue 23:54:22 願望電車のシートの間に羽を挟まれもがく蛾。
反対側のシートに座りながら、発見した途端に気持ち悪いと騒ぐ姐。 見なければ何事も無かったかのように振る舞えるというのに。 見るか見ないかだけでこうも表層が変わるのは何故だろう。 蛾自身も嫌われ気持ち悪い生き物として生きているつもりもないのに。 ともかく。 姐とは正反対に、何も知らずに蛾の挟まったシートへ座る男の人。 蛾との距離は10センチ程度。 「気持ち悪いけどあのままなのもかわいそうや・・・」 ・・・しかたない。 席を立って反対側のシートへ。 驚く男の人を尻目に、シートの間に指を突っ込んで挟まった蛾の羽を出す。 弱り切っているらしく、暴れはするものの飛ばない。 もうすぐ出発の時間。 手で覆うようにして持ち上げ、電車の外へ出した。 でも外は雨。 弱り切った蛾に生きる術は無いだろう。 かといって電車の中に放ったところで騒ぎになる上、 どの道死ぬした無いのだろう。 第一、オレが手で覆った時点であの時のモンシロチョウのように 羽を失い哀れな姿をしていたかもしれない。 もっと最前の策があったのかもしれない。 飛ぶことすら出来ぬ蛾をオレの足の上に乗せ、 雨のやんだ駅で放てばあるいは。 いやもっと他に方法があったかもしれない。 それともすぐにでも死の淵から解放してやるべきだったのか。 儚く散りそうな人間の命にに対して向けられる全力の優しさを どうして平等だと言うすべての命に向けられないのか。 罪は繰り返されるのか。 いつもいつもいつもいつも。 人間だけでなくすべての命を守るべきだという考えは間違いなのか。 ・・・あぁ間違いだ。ただの理想郷だ。 そんな理想郷から妥協して人間共は毎日へらへら笑いながら暮らしてる。 すべての悩みを捨てて自分の夢だけを目指して自分の夢につまずいて。 目指せることがどれだけ幸せなことのか考えもしない。 生きることに必死になることすら忘れて。 今やほぼすべての人間が偽善者じゃないか。 あぁ。 そんなことを考えるオレ自体が間違いなんだろ。分かってるよ。 いつだって人殺しを考える馬鹿なヤツは罰せられてきた。 それが当たり前なんだろ。 オレは人間すべてを殺すことが悪いことだと言い切ることが出来ない。 むしろいつか自分が実行しそうだ。 昔からオレを認めたらあんたどころか全員殺すぞなんてよく言って来たが。 おい常識のままオレを否定しろよ。 それが当たり前なんだろ。 やっちゃ行けないことなんだろ。 もっと強く否定しろよ。 否定が足りない。 欲望に呑まれそうだ。 願望に呑まれそうだ。 殺す力がなくとも喚いてしまいそうだ。足掻いてしまいそうだ。 人間として生まれた以上、人間のルールに従わなくてはいけない。 ルールに沿わなければ命うんぬんの前に心の傷を負わせてしまう。 否定が足りない。 否定が足りない。 人間としての夢を忘れる夢が近付いて来てしまう。 人間不信な自分へ、それ以上の自己嫌悪を。 PR TrackbacksTRACKBACK URL : CommentsComment Form |