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言い返せない

「おい愚か者。ぶちのめしに来たぞ。首貸せや」
あぁ酷く怒ってますね。悲しみにも似た匂いがする。
でも同時に悟っているのでしょう?
その怒りも悲しみも、何も成せない単なる感情。
今ここでこの愚か者をぶちのめすことに意味などないでしょう。
やり場のない想いですか。あぁそれとも・・・
哀れなヒロインでも演じるおつもりですか?
「いちいち癪に障るようなことを言うな」
荒々しい。そして意味も成せない。
そのような感情を感じること自体無意味でしょう?
何故そんなものに流されようと思うのですか?何か目論みでも?
「お前を殺せればそれでいい」
なるほど。欲ですか。しかもそれはどこか歪んだ欲ですね。
殺すことで何かを果たそうとしている。
そうまるであのお方の言葉通り、根源は何かを守るため、かもしれませんね。
「うるさい。死ね」
貴方の態度を見ていると、どうもおかしなことが多い。
まるで何かを怖れているようで。
何かを押さえ込もうと必死に足掻いて。
そう。言うまでもなく、それは貴方自身。
貴方は貴方を怖れている。私を怖れている。
あぁまるで暴走。言うことを聞かなくなった手駒。欲望。
駒は貴方の不完全な様子を見て、必死に穴を埋めようとした。
貴方自身もそれを許した。自分が不完全であることを知っていたから。
しかし同時に駒は何かを得てしまった。貴方は怖れている。
今もそうやって刃を向けるも、震えるばかりでピクリとも動けずにいる。
「・・・」
刺しても無駄、止める言葉も最早通じない。焦ってますね。相当。
正直、自分でも嫌ですよ。どうか殺して下さい。
できればそう言いたいのです。でもそれは矛盾の多い話。
貴方は、何を怖れているのですか?
「お前、結局繰り返すだけだろ?」
「放っておいたらまた何かを無意味に奪い殺すんだろ?」
そうかもしれません。でもそうでないかもしれません。
「しかも、現に繰り返した。あれほど言ったのに誰かを苦しめた」
「さあ死んでもらおうか。愚か者。罪人」
・・・あぁ。貴方が真にこの世の神であれば、その言葉にも従えたはず。
でも、やはり穴がある。それが今の私にははっきり見えてしまっている。
真に自分の成したことがどんな影響を及ぼしたのかを知るまでもなく、
ただただ自分の行為すべてを否定し続ける貴方は。
自分を怖れるだけ、信じていない。信じることが出来ずにいる。
「だからなんだ。信じてどうなる?お前がすることを信じてどうなる!?」
貴方の真の夢は、何ですか?
「お前を殺すこと」
それは歪んでしまった答えでしょう?
世界を守りたかった。そう言うにもまだ足りない。
知りたい。見たい。触れたい。でも壊したくない。
それが貴方の本当の願いでしょう?
「でも結果は壊すだけだ。泣かせた事実の前では単なる言い訳だ」
「何をするにも奪い汚し、悲しめ苦しめる」
「・・・もういい。そんなことを繰り返すな。死ね」
・・・やはり欠けてしまっている。貴方は諦めている。
貴方がこの世界で貴方として存在することを諦めている。
真の願いなど叶わぬものだと諦めている。
だからこそ事実に沿った確実な答えを実行するしかない。
貴方自身、過去に語りましたね。夢を忘れる夢を見ていたいと。
そして今も尚、夢を忘れるために必死だ。
忘れる夢を叶えようと、刃を向ける。
「それの何が悪い?」
何故その夢が叶わないのか。それは貴方も知っている。
夢を完全に忘れるため、自分の欲望の中枢たるこの身を滅ぼすことが、
誰かを悲しめる大きな傷となりうることを知っている。
そうなれば私の犯した罪とは比にならない、深い深い悲しみを、
誰かの心の奥底まで刻み付けることを、貴方は知っている。
だから不完全な答えであることも、貴方は知っていた。
「・・・」
無意味な行為はやめて下さい。それは最早感情。
貴方が一番嫌っていたもの。そうでしょう?
「じゃあ何に従う?何が事実だ?」
怖れることをやめてはどうですか?貴方を信じてはどうですか?
「そして繰り返すんだろ」
それが怖れでしょう?
「・・・違う。何事においても犠牲は付き物だ」
「意味もなく生き、意味もなく犠牲を出し、意味もなく存在する」
「そんなことをして一体何になる?」
意味を与えられはしませんか?
「ほざけ」
その力は、ここには存在していませんか?
「おいおい。お前は所詮無知無力だろう?」
貴方がそう信じているだけ。
それが本当である証拠はどこにあるのですか?
「・・・」
また顔を背ける。何か、ここにはありませんか?
「ない。あったとしてもそれが一体なんなのか、知る余地もない」
「無知に力を振るうからこそ、意味を成せない。それは破壊でしかない」
さすが0の意志を継ぐお方。そこは一点張りですか。
しかし、それは同時に諦めでしょう?
無知であっても、希望はあるはず。こうしたいという意志があるはず。
だからこそ事を起こす。希望、欲、夢を持って。
意味もなく何かをすることは、貴方も許さない。
でもそれを成そうとした意志は、意味には成り得ませんか?
その意志は、ここにはないのですか?
「ッ・・・だったらお前を」
無理無力に仕立て上げ、殺す意志ですか。
そんな歪んだ答えを、まだ目指すのですか。
「・・・クソが」
わざわざ真に願う夢を断ちますか。貴方は。
「そんな夢、叶える意味もない。誰も求めていない」
貴方は求めている。
「でも誰も求めない。一人求めることは単なる破壊だ」
それは、本心ですか。本当にそう思っているのですか。
周りが貴方を助けようと手を伸ばしていても、
貴方は貴方を信じられず、手を払いのけてきた。違いますか?
貴方は既に誰かに求められてはいませんか?
「・・・聞きたくもない」
あぁ。信じたくない、ですか。まぁそのうち何かやってきますよ。
貴方の不完全な夢を叶える言葉か、あるいは貴方を信じて救おうとする手が。
「・・・」
そんなに苛立を露にしないで下さい。
虚しくなるだけですよ。

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