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決意

くそッ・・・どこいった・・・
「おい!!おいってば!!!」
オレの声が何もない真っ暗な空間にグワングワン響く。
だけどオレの声は空間の果てに呑まれていくだけでアイツの声は返って来ない。
「壁破ったのお前だろう!?オレ呼ぶだけ呼んで自分は消えるって!?なぁッ・・・!!!」
自分は見捨てるクセにオレを認めて存在させて。
いらない世話だけして。
なんでアイツはあんなに勝手なんだよ・・・!!!
「なぁ・・・責任取れよ・・・なぁ・・・ッ・・・!」

――人よ。

「!!」
風景に変化はない。
頭に直接声が響く。
アイツの声。
「遅いよ・・・返事するならもっと早く返事してくれ・・・」

――泣かナいで下サイ。

「お前のせいだっての・・・」

――要件は?

「オレはオレになる。お前が言ったように」

――そう。よかった。

「でもオレはバカなんだ。オレにはお前が・・・理性が必要なんだ」
感情のこもっていないクスクス笑う声が聞こえる。

――貴方ハ貴方が思ッテいるホど愚かじャなイ。

「お前にだって消える理由はない・・・!!」

――私は罪ヲ犯しテシまう存在してハナらない幻想ノ存在。

「誰もまだ罪だと言っていない。お前が勝手にそう思っているだけ」

――ソウダトしても・・・

「幻想、オレの夢。そうお前は叶わぬオレの理想。オレという醜い現実を・・・お前に変えて欲しい」

――自信に満ちた貴方の声は私にとって暖かみになる。その優しさは感情をもたず人として生きていない私に向けるにはあまりにももったいない。

「ならオレと人間になろう・・・?オレというこの世界に存在する一人の人間に」

――貴方だケデも人ニはナれル。私ハソこに必要ない。

「否定もいい加減にしろ・・・!!!」

――!

「オレが・・・お前に・・・いて欲しいんだ・・・」

――感情デものを言ウか。

「もう・・・いいだろ・・・?」

――どれほど大きく自らを押し潰すほど大きな罪を犯したとしても、すべてを背負う覚悟があるか。

「あぁ。もし滅んでも尚償えぬなら、無の世界のオレに裁きの雷(いかづち)を」

――・・・そうマでしテ欲望に捕ワレ何を望むという?

「オレがオレを否定することに悲しむヤツらがいる。だからオレは真にオレになる」

――ソして?

「オレの・・・夢を叶える」

――――――・・・そう。醜い人の子。

空間が歪む。
アイツが空間に波紋を広げながらするりと姿を現し、
ゆっくり地と呼べぬそこに足をつく。
『悲しみが響いている。泣くな優しき子。お前が思うほどお前は汚れていない』
「アレと同じことを言わないでくれ」
『貴方が泣くからそう言っただけです。その涙を拭いて下さい』
あぁ。いつの間にこれほど涙を流していたのか。
空間に多数の丸いものがフヨフヨと浮いている。
親指で両目の下を擦った。
『・・・いイデしょう。ソの覚悟ヲ新たナ約束としテソの身ニ刻め』
「今一度その言葉を」
『・・・』

生きる理由の見つからぬのなら己以外の全てに己の全てを捧げよ
そして決してその存在を傷付けてはならない
己の存在が求められ存在することを余儀なくされた時
己として存在することを許す
だがその決断により己以外の何かを傷付けたのなら
その身とその心とその時間と
ありとあらゆるお前の存在すべてを断罪の糧とする

『いいですね?』
「あぁ」
空間そのものがふわりと揺らぎ風の如く身を撫でていく。
「・・・心地いい。満たされる」
『零。貴方はあがいテモ人ノ子デシカなイノですね・・・』
「ZERO。オレもそんなこと認めたくないんだ」



「『それでももう俺の決意は揺らがない』」



『永久に響け星の歌』

空に漂う白い雲は形を変えて流れて行く
海が太陽の光を受けてゆらりゆらりと光輝く
森は茂り遠く深く未開の先と闇を生む
風と触れた遥かな土地で私は一体何を見た?

心に広がる永遠の空に白き雲を浮かべよう
自ら流した悲しみの海は醜くく濁った涙らしい
この身の内で密かに茂る森の作った影を恐れ
通り過ぎる感情の風は触る度に何かをくれる

この地を彩る儚き命は
苦しみを知るも抵抗を知らず
すべてを諦め空を見上げ
嘆きの旋律を奏でたか

罪を知るも無知を語り
友と言う名の海の底
遠慮も知らぬふりをして
其れを奪うは人の波

人の定めし善と悪
通ずるのは人のみと
汚れた冷たく白き森で
誰が知るか誰が悟るか

時の風にまみれながら
人は罪を語り続ける
汚れた裁きをするも受けるも
許されるのはその身のみ

我は心の創造主
空も海も森も風も
我が器の内ならば
我が手によって生み出そう

我の騙るは悲しき神
力を欲し知を欲し
世界の神髄をも欲す
常に無力無知の神

我が求めし無限の力
人を裁きこの地を返そう
誰が望んだと言うのだろう
愚かに世界をも統べると言うか

我を縛るは醜き器
事実と可能性を見いだすか
人を騙る愚かな器よ
己の醜さをその身に刻め

醜き心に終わりを告げよう
我が身をもって世界を知ろう
これが始まりにて終わりとなる
我が星とこの星が渦を巻く

哀しみを知り愛を知れ
苦しみを知り夢を見よ
幸せの誘惑に揺れ動き
現実と幻想の間を行く

さあ始めよう
そして終わりにしよう
永遠に続くこの道と
歌うは霞みし時の歌

今を紡ぐ巨大な星
傍ら我らの道を行く



「永久に響け時の歌?」

空を見上げる暇もなくまた時間が過ぎて行く
海に漂う青も匂いもとうの昔に忘れてしまった
森も恋しく思うばかりでその恐ろしさを知ることもせず
風の優しさも受けていながら感謝の意を示さなかった

心も荒み空は灰色常に雲が世界を覆い
海も光を受けず白く静かに細波を打ち続け
森もただ佇むばかりでそこに生の息吹はなく
ひたすら耳に聞こえるものは激しく吹きすさぶ風の音

この地を彩る儚き命を
ひたすら奪いひたすら汚し
広大な空すら悲鳴を上げさせ
嘆きの旋律を奏でさせよう

罪を知るも無知を語り
我が心の傷は深く抉れ
癒やしを求め友の海
命を奪うは我の波

人の定めし善と悪
汚れも乱れも存在しない
歪みすら許さぬ白き森で
何を知るか何を悟るか

時の風に呑まれながら
我は我を見失うも
我は其れを知ることもない
許すものは我が身のみ

我は世界の破壊神
空も海も森も風も
ただ灰一色に染め上げる
我が手によって滅びて行く

我の騙るは完全の神
力を征し知を征し
世界の神髄をも征す
常に全知全能の神

我が掴みし無限の力
すべてを裁きこの地を奪う
我が望むと言うならば
愚かな命をも統べてしまおう

我を縛るは醜き己
夢と不可能を追い求め
苦しみを騙る愚かな我よ
己の醜さをその身に刻め

醜き心に始まりを告げよう
我が身をもって世界を制する
これが終わりにて始まりとなる
この時と我が時が渦を巻く

幸せを知り哀を知れ
楽しみを知り欲を見よ
苦しみの足掻きに揺れ動き
現実と幻想の間を行く

さあ始めよう
そして終わりにしよう
永遠に続くこの道と
歌うは霞みし時の歌

今を紡ぐ巨大な星
傍ら我らの道を行く




『幻想』「現実」

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