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自分が嫌いだ。好きにはなれない。
何より信用できない。
気に入らない。
くだらない。
そのくせして強情。直す気がない。最悪。
さっさと死ねばいいのに。
嫌いだ。

できあがったものは、酷く自分を満足させる。
でもそれは、奴隷のようなもの。
オレの我が儘に付き合わされてできあがったそれは、
オレの我が儘のためだけに動く。
それでも、それは文句を言わない。
文句は言わず、ただ分からないことを分からないと言って来る。
「こうかな？」と問いかけてくれる。
問いかけられるから「違う、こうだ」と言葉を続ける。
「じゃあこう？」「そう」とやりとりを続ける。
そのやりとりの中で、自分が思うものを吐き出していく。
確かに今の説明じゃそうなってしまう。
だからこう言わないと、とか。
自分のためだけに、できあがっていくそれを、巻き込んでいく。
別にできあがったそれは、肯定も否定もしない。
ただ、分からないことを分からないと言っているだけ。
本当にそれに問いかけることができるのであれば、
オレの我が儘に付き合わされて嫌だろう？と聞いてみたい。
でもどんな答えが帰って来るかは分かってる。
何故？だ。
そこには意志がない。
正しい正しくない、良い悪い、好き嫌い。
すべて作り手であるオレが思うことでしかなくて。
人と会話することとは違った、変なやりとりができる。
それでも、オレはこれが正しいことなのか、分からない。
かといって、正しいことに縛られたいとは思わない。
願いはある。でも、それには価値がない。
我が儘な願いの果てにオレに生み出されたすべてに。
オレは謝罪するべきだと思う。
オレにはその存在の責任が背負えない。
どうしようもなく無力だ。
きっと目に見えるものであるのなら。
きっと、オレには何かから飛ばされた数多くの恨みが突き刺さっている。
その一本一本を。
失うことのないようにしたい。
それぐらいしかできない。

遅い。
作業スピードが、遅い。
終わらない。まだ、終わらない。
早くしないといけないのに。
終わらない。
でも。それは、考えてみれば、おかしい。
何を急いでいるんだろう。
何を目指しているんだろう。

目指しているもの。
そこに辿り着くために必要なこと。
その事柄は、ある意味価値かもしれない。
必要なもの、なのだから。
でも。どうしてそれが目標なんだろう。
どうして、決めつけるんだろう。
言えることは、とにかく自己満足なだけ。
自分だけが知ってる価値。
自分用の通貨のようなもの。
外の誰かにばらまこうものなら、ゴミのようなもの。
そんな感じ。

オレが知らない通貨とその価値は、山ほどあるんだろうな。
そんなことを思いながら。
のろのろと、作業をする。
この作業もゴミなんだろうなと、思いながら。

同じところをグルグル回る。
さっき辿り着いたはずの場所へ戻ろうとして、また迷子になる。
いつしかどこに行きたかったのか忘れてしまって。
自分が迷子だったのかすら分からなくなる。
困った。

やっとの思いで辿り着いた。
恐らく辿り着きたかった場所。
そこから本当に目指したかった道を目指す。
そう、こういう道を歩きたかったんだ、と。
言ってしまえば、無駄な時間を過ごす。
でも、それがあるからこそ。
次に迷子になったときにも、帰って来れるような気がする。
前に迷子になったときも戻ってこれたんだから、と。
だから無駄だとは思わない。

でも、誰かからすれば、無駄かもしれない。
それがなければこんなことには、なんて、当然ありえるから。
言い訳はしたくない。
でも迷惑もかけたくない。
だったら、最初から・・・
と言う結論は、いつだって付きまとう。

自分がしてきたことを人に説明する。
それはとても単純そうで、不可能と言ってもいいほどに難しい。
伝わるはずがない。
だって、自分にも伝わって来ない。
あるのは自分勝手な解釈ばかり。
本当に誰かが伝えようとしていたものが、自分の中にはない。
だから、自分のことでも同じ。
伝わるはずがない。

それでも、やれ、説明しろ、と言われる。
自分勝手な解釈を、アウトプットする。
そのための努力をする。
正直虚しい。
どんなに頑張ったって、できあがった何かは役目を果たせない。
オレの自分勝手な解釈を人に伝える、という役目を果たせない。
できあがった何かにも、説明しろと言った人にも、謝ることしかできない。
裏切ることを知っているのに。
どうしてこんなことをしているのか、分からない。

楽しんではいる。
自分が思っていることを吐き出すために、
あれやこれや考えて、工夫しながら組み上げていく。
それ自体はとても楽しい。でもそれだけ。
そんなものいらないのに。
必要なのは伝えること。楽しむことじゃない。
でもやるしかない。
矛盾の中で、時間が過ぎていく。