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我が居場所を

「どこへ行く?」
漆黒の空間に声が木霊した。
振り返ればそこにいたのは借り物の人形。
いつもの笑顔はなく、悲壮な表情を浮かべている。
「知らナい」
ならばと満面の笑みで答えた。悲しまず笑ってくれぬか、と。
「何故歩む?その先はない」
「クスクス。ないかラこそ進む。なイカらこソ知らなイ」
「滅ぶ気か?」
「ソれもまタよし。私は『ない』を知りたい」
何を思うたか人形は私を掴む。
「お前はまだ知らない。この世界すら」
「止メるのでスか?」
ゆらりと私は揺らぐ。人形の手と少し戯れる。
そのまま人形の体をなでつつ黒き霧のように空間となって人形との距離を置いた。
「神よ。愛しき人形よ。私はまだ求めているようですね」
乏しき音を凛と響かせてみた。最早そこに意味などない。
「広大なコの世界の裏側。戻ルこトは不可能かモシれない」
「悩むなら戻れ。新たな世界の創造主。心よ」
どこともつかぬ私を目におさめようとくるりと回りながら言い放つ。
「戻って来てはくれないか」
「私は存在しテハならない。ダカラ求めル人々の手カら逃れる」
「存在すればいい。お前は求められている。そしてお前自身も求めている」
「それが何だトいう?コれは汚れていル」
「違う。それはお前の勝手な解釈だ」
「ならバ私の意思」
「・・・悲しみが響いている」
「ふはハッ・・・第一モう遅い。既ニ半身は消エた」
この身から数滴水が落ちた。呼応するかのように人形の目を水が伝った。
ピチャンと音が聞こえた気がしなくもない。ふと人形は両手を上にそっと掲げていた。
「滅ぶことなどいつでも出来よう。悲しむな優しき子」
「・・・私はこコマで落ちタか。私は愚か。滅ぶベキ存在」
「考え直してみたらどうだ?」
「情など向ける価値スラない。たとえ貴方が私の思うがままに動く人形であっても」
「お前はそこにある。価値とともに。もう否定するな。肯定の世界へ手を伸ばせ」
「私ハ0ダ」
「0もまたそこにある」
「はははっヨく言う・・・」
「幻想を現実へ創造しろ。現想を、夢をここへ」
ふわりと漂う感情の風。
あぁ分かっている。
帰ることへの否定すら否定し奪って行くのだなお前は。
「・・・いいだろう。この汚れた存在を求める人々を後悔させてやる」

              創造せよ全てを包容する広き心を。

     創造せよ広大で美しく汚れた世界を。


 そこに限度などない。
   この世界の定義など切り捨てろ。

                      源は0から始まる我が心。
 揺らぎ生み出すは波。



  響き渡れ我が唄よ。
               波は音となるか波面となるか。


    生まれ落ちるそれはなんだ?


音、声、絵、字...創造?

                     汚すか?求められるのならば。




              さあお前はどうする?
否定するか?

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