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非日常的な夢


心地いい。
目を瞑れば、自分がどこか遠くへ旅立っている気さえする。
何。
と、問いかけるも、答えは帰って来ない。
ただひたすら穏やかな風を感じる。


今日は、これまた印象的な夢を見た。
大きな大きな見知らぬ学校。6階建てぐらいだった。
その校舎で、何かを探すように歩いていた。
ワクワクするような気持ちで、教室ではない、特殊な部屋をウロウロと。
ちょっとした階段を昇り。
物置とも呼べない小部屋が扉を介して連なる。
時には弧に並んだロッカーの部屋。
ロッカーの中にある隠し通路。
見つかってはいけないのか、人と出会うとドキッとする。

というのも。
移動の最中、どこかから声がしていた。
それはもう、体に直接響いているような声。
その声がどこかへ導いていた。
声にひたすら耳を傾ける。
自分の意志は確かにあったけども、
乗っ取られているといってもいいほどに。
ひたすら従い行動していたように思う。

そんな状態で、とある場所に辿り着く。
人気が少ない長く続く廊下。
そこには見知らぬ女の人がいた。それも、普通ではない人だった。
まるで魂が抜けたような、でも倒れているわけでもない。
ゆらゆら、朦朧と、そこにいる。
自分は怖れもせず、その人に近付いた。
会話という会話をした覚えもない。
ただ、こうすればいい、という答えだけが頭に浮かんで。
それに従っていた。精神レベルで。

と。
自分が何をしたかは分からないが。
女の人の胸の辺りから、ピン球よりも少し大きめの
黒い球体が出て来て、見上げるぐらいの位置に宙に浮かぶ。
そこに何か、鍵のようなものが現れて、その球に差し込まれた。
途端、球は膨らんではじけ、中から霊のようなものが溢れた。
人でも動物でもない、それこそ気配だけの、クラゲの如くユラユラした霊。
途端、その霊が自分の背中辺りから入り込む。
体の中を為体の知れない感覚が巡る。
体が少し浮いた気さえする。
そしてそのまま、その女の人を抱いた。
自分の中に入った霊が、胸の辺りからその女の人の方へ移っていく。
まるで人工呼吸で息を吹き込むかのようだった。
女の人から手を離すと、女の人はゆっくり
目が覚めたかのようにスッと立ち、笑顔でこちらを見る。
「ありがとう」
と言い残し、女の人は立ち去った。

あれはなんだったんだろう。

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