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何故今になって、人はオレに話しかけるのか。
誰かの理想を聞かされる。オレの理想を問われる。
響く音。鳴らす音。音の波にさらされる。
あぁ。広いなあ。深いなあ。
自分の音なんかノイズか騒音じゃないか。
それでも聞かされ、求められて。
泣く。感動と悲しみで。泣く。

何故？どうして？
聞いても分からない。分かるような言葉じゃない。
ただ。
オレという存在を受け入れようとしている、感じがする。
今の世界とはこんなもので、こういうものが存在してる。
オレが一体どんな存在であるかを知ろうとしている。
求められているのは、オレという存在そのものなのか？
でもその理由はなんなんだ？
根本が分からない。理解できない。

そんな中、そっとイメージが降りてくる。
まだ種なんだ。これからなんだよ。
咲いていいんだよ。必要なものはあげるから。
でも。そんなことを言われても、オレは首を振る。
いらない。オレは咲かない。咲きたくない。
そう言っているのに。
優しい音がまだ聞こえてくる。
待ってるよ、と。
そしてまた泣く。