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強制的な変化

こっちを見て微笑む顔が見える。
その誰かはオレの手を掴み、両手で握り、祈るように目を瞑る。
チリチリする。自分の中で何かが何かを訴える。
どういう意味なのか。オレをどうしたいのか。
考えれば考えるほど、何かの渦の中に埋もれていく。
まるで誘われるかのように。包み込まれて逃げることもままならない。
ふわりと優しく風が体を擦るように吹き抜ける。
うっすら、その誰かの目が開く。自分の中を風が吹き抜ける。
なんなんだよ。分からない。分からないよ。
急に涙が止まらなくなる。
と、涙を指で拭われた。

答えはない。だから創れる。

ふと、そう聞こえた気がした。
えっ、と思った瞬間、自分の中で疑問が濃くなった。
どういうこと?何が言いたい?どうして欲しいんだ?
首を横に振られる。違う、と。
すると、途端に何もかもが粉のようになって散り、意識だけになる。
まあ、元々妄想の中なのだから、形なんて大した問題じゃないのだけど。
そのまま、どこかに誘われるように巻き上げられた。


好きなものは何か。嫌いなものは何か。
楽しいこと、悲しいこと、感動すること、絶望すること。
問われるがままに答えていく。
これは、オレが逆に問われている、のだろうか。
そんな気がして、グッと言葉(イメージ?)を呑み込む。
でも。違う、教えて、と掻き回される。
戸惑う。でも断る理由がない。あるのは怯えばかり。
仕方なく、ありったけ思うことを伝える。
伝えれば伝えるほど、段々と怯えの根底に近付いていく。
だけどこうだから、こうだとしてもこうなんだ、と。
自分が思うことに言い訳をして、否定しようとする。
が。
その理由は貴方の中にはない。
と言い訳を払われる。
確かに、未来に起こるかもしれない想像の出来事や、
分かってもいない人や物を想像して言い訳にしている。
空っぽの理由を盾にしていることを、的確に指摘される。

でも仕方がないんだ。
分かっていなくても理由にしなければならない。
最悪の状況を招かないために、今の自分では届かないものも理由にして、
自分が自分である責任を全うしなければならない。
と。なんとか自分の中にある、使える理由を伝える。
すると、悲しいような、淋しいような感覚が霞んで広がる。
なら自分とは何なのか、果たすべき責任とはなんなのか、と。
重い問いがイメージとなってやってくる。
反論できない。
自分は自分を知らないし、オレが言う責任は
社会における責任であって、自分の中にはない理由だ。
無言というか、無が広がる。

なら、どんな自分でありたい?と、今度は軽い問いが降りて来た。
それでも、答えられない。こればかりは分からない。
虚無の理由を使うのは、それなりの理由がある。
自分の手が届かない場所を壊さないために、
どうするべきか考えた結果、そうなっただけ。
でも、それ自体は確かにオレの理想ではない。
自分が壊したという事実に基づいて発生した理由でしかない。
だったら。壊さない自分になればいい。そのためにオレは死ねばいい。
すでに確固たる理由として自分の中に居座っている
死ぬという解答を、しぶしぶ提示した。
どうせダメだとか、それに似たことを言われるんだ。

と思ったのに。
あぁ、そうだね。と静かに返答が降りて来た。
一気に自分が地に落ちていく気がした。安心もした。
認めてくれるのか。なんだ。よかった。と思った。
それで終わればよかったのに。
なら貴方は何を壊したの?何を壊すの?と新たに問いが降りてくる。
問われた瞬間、ザッと自分の中の記憶が再生される。
あれや、これや、それ。そのときの感情と共に、再生されていく。
黙ってその記憶に浸る。ざらざらとした感覚に呑まれる。

しばらく黙って記憶に浸っていると。
どうして壊してしまったの?と問われる。
すると、その壊したと感じた瞬間の少し前の感情がフラッシュバックする。
何かをどうにかしようと必死になっている。
感情としか言いようのないものを理由に、行動している。
そんな自分を思い返して、腹立たしいと思った。
馬鹿だ。なにやってるんだ。死ねばいいのに。
なんて言葉が鮮明にボロボロ出てくる。
すると、そんな否定の言葉を、撫でられた。
酷い言葉、というイメージが撫でられた感覚と共に落ちてくる。
その言葉が、まるで生きているかのように反論する。
酷い?どこが?コイツの方が酷いじゃないか。ゴミだゴミ。と。
ピン、と糸を張ったような気配がした。
キレた、のだろうか。いや、キッと睨まれたような感じもする。

とにかく敵意のように思えて、オレはその言葉を庇った。
悪いのはオレだ。酷いのはオレだ。
この言葉が、ゴミでカスなオレから、あらゆるものを守ってくれた。
確かに、この言葉そのものはなんの理由もない言葉かもしれない。
結果的に僅かでもオレにある可能性を失うことにはなるのかもしれない。
それでもいい。オレはこの言葉に感謝してる。だから否定しないでくれ。
と。ありったけ庇う。
庇ったとしても、感謝されるどころか、
その言葉に自分が蝕まれていくのが分かる。
自分が壊れていくのを感じる。でもそれでいい。
どす黒く染まる。もう帰れないと、はっきり自覚する。
ただ、オレ以外のすべてが壊れないのならそれでいい。
パラパラと、落ちていく。

そこには願いがあった。
と、落ちるオレを追いかけるように言葉が降りてくる。
確かに、あったかもしれない。
こうなって欲しい。こうあって欲しい。
でも、その願いのために行動した結果、壊した。
だからオレに願いは必要ない。
何故願った?
しつこく問いが降りてくる。でも、どうでもいい。
オレにとって願いはいらないものなのだから。
それでも、問いはしつこくまとわりついて離れない。
振り払おうとするのだけども、意味がない。

それに、願った理由なんて答えられない。
非常に感情的で、理由にできるような代物じゃない。
と、微かに思ってしまったのがいけなかったのか。
どんな感情?と次なる問いが降りてくる。
ううぅ、と、うめき声をあげたくなる。
明らかに自分の理解を越えている場所ヘの問いだから。
言葉にできない。どうしてそう感じたのか理由も分からない。
なのに。問いは明らかにその場所に向かって深く入り込んでくる。
手に負えない。
だから必死に入り込もうとするソレを止める。
ここから先はオレも知らない異次元だから理由にならない、と。
でも、問いは止まらない。
オレじゃ止められない。

深く入り込んだ何かが何かをしている。
何をしているのか分からない。
ただ、じんわりと何かがオレの方へにじみ出てくる。
どうしてこうなるのか。こうなってしまうのか。
悔しい。
また壊してしまうと思うと。
いや、壊すことを後悔できなくなるかもしれないと思うと。
本当に。悔しい。

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