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その昔。
自分が何かを成していたとき。
目指していたのは自分の利益ではなく。
誰かのため、何かのだったと、改めて思う。
伝えたいことがあった。
知ってほしいことがあった。
できないと泣いている誰かを助けたかった。
あり得ないと諦めている誰かに
僅かでも何かを提示したかった。
こんなクソでも役に立てるのなら・・・
心の片隅でそう思っていた。
・・・ような気がする。

今は。ない。
伝えたいことも。
知ってほしいことも。
誰かができないと泣いているわけでもなく。
あり得ないと諦めているわけでもない。
ただただ。
「やらねばならぬ」と言われたことを、
ただただこなしているだけ。
誰もかれも、嫌気がさしながら、
ずるずると這いずり回っている。

悔しい、気がする。
見えている答えなんていらない。
何も救えない創造なんていらない。
日常なんか欲しくない。
納得、できない。

楽をしたいわけじゃない。
納得したい。
夢を見ていたい。
そのために必死でありたい。
自分を蹴落とすいつもの感情を放っておくなら。
そんな気持ちが、無きにしも非ず。

世界はこんなに狭くない。
世界はこんなに限られてはいない。
このままでいいわけがない。
与えられた情報に流されるだけの生き方で
どうして満足しようとするの？
それが許せない。
どうしても。許せない。

どうしたい？
どうすればいい？
どうなればいい？
何もない自分の中で、答えを探す。