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おそろしい

朝から実験のレポートを書く。
3つある実験のうち、一番採点が厳しい教授の実験。
レポートの仕様書やチェックシートなんてものもある。
仕様を満たしていなければ見てもらえない。
チェックシートの全ての項目にチェックを入れなければいけない。
いや、当然チェックをしてチェックを入れなきゃ意味がない。
適当にチェックしても、どうせ後で突っ返される。
とりあえず、丁寧に。

項目名の指示。ページ数の設定。
フォントの統一。文章表現の統一。
図表の入れ方と図表のタイトルの付け方。
文章構成の確認。自分勝手な見解のない事実と検証。
表現する上でひらがなであるべきもの。
引用の書き方。参考文献の書き方。
などなどなど。
グループで共同して作る部分と個人で作る部分があるんだけども、
現状グループ分はOKもらって、個人部分まで来てる。
一人で見直して、読み直して、ここは言葉足らず、調べる、とか。
そんなこんなで。
とりあえず、完成。
不安要素多々。

昼。レポート完成。
正直。プリントに書いてあるチェックの時間帯じゃない。
まあ今チェックされなくてもいい。講義の終わった夕方に出直すし。
とにかく、返却指示のあった実験風景撮影用DVDの返却だけでも渡そう。
忘れそうだ(ここ大事)
研究室の電気がついている。ドアも開いている。
とりあえず覗く・・・教授、お食事中。
いや、渡すだけでも。
「すみません。DVD返しにきました」
「・・・」
沈黙。数秒。のそのそのそ。
「すみません。DVD返しにきました」
DVDを渡す。
「ん」
受け取ってもらう。
・・・OK。退くか。
「まぁ座りぃな」
イスを指差される。
何だかんだで優しい人である。
レポートに関しては何も言っとらんのに。
座る。

「ここはこうやろ」
「え、ここはこうですけど、こっちはこうなんですか?」
「そうや。あと、ここはこうせい」
「それをすると、こうなっちゃいますけど・・・」
「こないしたらえぇがな」
「あぁ〜・・・なるほど」
「ってかそんなところ気にするんやったら、こっちも気にせい」
「あ!確かに」
「ほんなら次、何時予約する?」
「え〜っと・・・」
そう。ここのレポートチェックは受け取りと返却がある。
今の段階は受け取り。返却は後日。当然の如く採点済み。
その返却時間を予約し、その時間にレポートを取りにいって、
20分かけて叩かれまくるわけで。で、必要とあれば再提出。
しかも、皆が皆予約するから空いてる日なんかほとんどない。
「じゃあこの日で」
恐ろしい。この時期にこれか。まあ受かるならそれに越したことはないが。
提出、なんとか終了。

昼から講義を受けて、5限目終了後・・・
帰ろうと廊下を歩いていると
「○○さん!!」
廊下の席から声。見れば同じ班の人。
「俺レポート帰って来てんけどさ・・・」
「お、まじで?どうやった?」
「ここがさ、こうなっててさ」
「ん?あぁ!これ?確かになんか起こってるな」
「あとここの部分、説明不足やってさ」
「説明不足?つっても・・・これの説明なぁ・・・」
一度OKが出たグループ部分も当然見られる。
そこで出て来た粗は個人で訂正するしかない。
話が聞けるだけありがたい。
「なるほど。わかった次レポート帰って来たらそうするわ」
「そうそう。あと、教授がさ・・・」

「○○さん(オレ)やったら一発目から80点行くやろ、やってさ」

「ぶううぅぅぅぅぅぅぅ」
「一応そうですね、って言っといた」
「こらこらこらこら!!」
教授から聞いた現状の話、70点をもらった人すら少なく、
80点に至っては一人もいないらしい。
そんな中でオレが80とか、そんな馬鹿な話があるか。
第一、今聞いた話の内容とか、まったく改善してないし。
つっこまれる。絶対つっこまれる。
1発目80点とか、絶対ありえん。
妙な期待はされとうないぞ。

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