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クイクイと


人と会話をすると実感する。
自分がいかに余計なものを背負っているのか。
勝手に自分を追い込み、勝手に自分を責め、
勝手に自分を殺そうとしている。
それ自体は確かに選択肢のあるもののはずなのに。
どこか逃げることのできない現実だと思い込んでいて。
誰かに言われなければ気付かない。
というか。
気付いているはずなのに、逃げられない。
まるで自家発電な蟻地獄。

真面目に何かに対して考えて。
それが一体何になるんだろうか。
そう聞かれたとき、はっきりとした答えも言えないのに。
どうしてこんなにも必死に何かを考えようとしてしまうのか。
・・・。
知りたいからだ。思いたいからだ。
いろんな人がいる。いろんなものがある。
オレは知らない。いろんなことを知らない。
だから。
知らない、ということを。思えない、ということを。
誤摩化したくないんだ。きっと。

思うこと。
それが関係であり、繋がりなんだ、と。
為体の知れない声に言われたことがあった。
改めて考えてみれば、否定はできないことなんだろう。
現に、オレは思いたいが故に、繋がりを求めてしまっている。
本当に繋がりを断つのなら、この思いそのものを断つべきだ。
じゃあ、何故思いたいのか。何故知りたいのか。
そこが問題だ。

感覚としては。
まるで、自分の奥深くに糸の根が埋め込まれていて、
誰かがその糸をクン、クン、と引っ張っているかのような。
そんな感覚に近い。
自分の意志としては、その糸を引く力に反していたいのだけども。
気を抜けば、また糸を引かれていく。
そして。
糸を引く「誰か」とは、いつもの為体の知れない声の主。
・・・のような気がする。

自分が何故、なんのために、今を生きているのか。
改めて自分に問いたい。
パッと考えてみれば、そこには全く理由がなく、
邪魔だからむしろ死ねばいい、という考えに至る。
それを許してくれない声の主に。
答えを求めるべきなのかもしれない。

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